axico’s diary

徒然に

父のこと Ⅰ

私は実父の顔を知らない。
正確に言えば、覚えてない。
まだほんの小さい時に亡くなったから。
今いる父は、私が7歳の時に母と結婚した人。
だから7歳までは祖父母と母と暮らしてた。

 

共働きだったから、学校が終わると祖父母の家に帰って、そのあと3人の家に帰った。
父はちゃんと父になろうとしてくれて、実父のことを何も覚えていない私には「父」でしかない。
父の兄弟にも良くしてもらったし、祖父にも可愛がってもらった。
今でも父とは仲良し。

 

そんな父に病気が見つかったのは忘れもしない
2014年11月29日
私の誕生日の前日。
祖母の四十九日法要の日。

 

法要は内輪だけ。
父、母、私、旦那さん、大叔母、従兄、従姪の7人。
法要が終わって、納骨に向かう時に父はお骨を持ってた。
通路を歩いてた時によろけたり、何かおかしかった…
私は「体調悪そうだし、これで少し落ち着くから病院行ってね」と。
納骨が済んで、食事をする場所へ車で向かう。
なんとなく心配で、父の様子を見ながら食事。
そろそろデザート…という頃に父に異変。
なぜかちゃんと椅子に座れてない。
力が入ってない。
「大丈夫だよ」とは言うものの、何かおかしい。
そしてその日は土曜日。
救急車を呼ぼうとも考えたけど、意識もあるしお店に迷惑がかかると思って病院に連絡をしてタクシーで行くことに。
でも、父は足に力が入らなくて歩けない…
お店の個室から入り口まで旦那さんと従兄で両脇抱えて運ぶ。
そして父と母だけ先に病院へ。
大叔母や従兄、従姪を送ってから私と旦那さんで病院に向かった。

 

父は病院に着いた時には車椅子に自分で乗り、検査してもらいに行ったと…
待ち合いに喪服姿3人いるのはなんだかおかしかったけどね。
程なくして看護師さんと先生が来て説明してくれた。
「どこも怪我をしていないのに、貧血が酷いです」

脳梗塞の疑いがあるけど極度の貧血があるので、おそらく何処からか出血があるはずだと。
脳梗塞の症状は今はないし、極端なことを言うと脳梗塞は命の危険はそんなにないけど出血は命に関わる。
なので、出血を止める点滴をしますと。


父は私たちには言ってなかったけど、疲れやすかったり、たまに下血があったらしいけど、そんなに極度の貧血になるのはおかしいってことで、とりあえず検査入院をすることになった。
父に会いに行くとケロっとしてる。
3人で待っている時は脳梗塞を疑ってたけど、麻痺もないししっかり受け答えもする。
心配だけど何もできないので、ただただお願いしますと伝えて、母を家に送り届けて、3人で少し話をして家に帰ってきた。